枠
注意事項
Q01. PET検査とはどのような検査ですか?
A.
PET検査は、放射線を放出する“放射性医薬品”を患者さんへ投与し、患者さんから出てくる放射線を専用の装置で画像化する検査です。当施設では、ブドウ糖類似体に放射性核種18Fを結合させた18F-FDGを検査に用いております。
Q02. PET検査でどうして“がん”が分かるのですか?
A.
多くのがん細胞はブドウ糖をエネルギーとし、際限なく細胞分裂を繰り返すことが知られています。正常細胞に比べ約3倍~20倍のブドウ糖を必要とします。(図.1) PET検査はこの性質を利用しています。



まず人工的に精製したブドウ糖類似物質である18F-FDGを注射します。この薬剤はブドウ糖と同様の動きをするので、正常細胞にくらべ、がん細胞はより多く薬剤を取り込みます。その差をPET装置で画像化(図.1a)することで、がん細胞の活動性や、その広がり、位置を確認することができます。
Q03. PET検査で全ての“がん”は発見できますか?
A.
残念ながら、PET検査は全てのがんに対して有効な検査でありません。PET検査は細胞の代謝情報を画像化するため、「がん細胞自体の活動性が乏しい場合(図.2)」「正常であっても生理的に薬剤が集まるところ(図.3)」はどうしても検出能が低下します。また、検査される方の血糖値や全身状態により画像が変化します。


Q04. PET検査はどんなに“小さいがん”でも分かりますか?
A.
PET検査において「数mmの超早期がん」は検出が難しく、現在多く普及しているPET装置の「性能の限界」であるといえます。PET検査の多くは転移や再発を早い段階で見つけ出すことを手助けし、病期診断、治療方針の決定・変更など手術、抗がん剤治療、放射線治療を受けられた患者さんの経過観察に多く用いられています。
Q05. PET検査では“見つけにくいがん”はありますか?
A.
これまで述べてきたように、PET検査は万能では有りません。図.4に「見つけやすいがん」「見つけにくいがん」を一覧としてまとめておきます。


Q06. PET検査のメリットは?
A.
  1. ・がんの早期治療方針決定に役立つ
    1. これまで血液検査(腫瘍マーカー)やその他の検査では難しかった「がん」の活動性、広がりを確認することができ、早期の段階で全身像が確認できれば迅速な治療方針の決定ができます。
  2. ・安全で痛みも少ない
    1. PET検査は、血糖値の測定、PET薬剤の注射を行うこと以外は安静にお休み頂きます。検査中は動くことはできませんが検査による痛みはありません。検査薬剤、CTによる被ばくはごくわずかです。
  3. ・一度に全身検査が可能
    1. 一般的に行われる部分的な検査ではなく、一度に全身の撮影を行うため25分程度*で検査が終了します。検査のための入院は必要無く日帰りで可能な検査です。
*当施設の検査時間 例:頭部~大腿中央部(25分) 頭部~足先(30分)
Q07. PET検査はがん以外の疾患にも有効ですか?
A.
PET検査は、がん以外にも有効とされる疾患はあります。また使用する薬剤により異なりますが、当施設で使用している18F-FDGにおいては“健康保険の適応”として認められているものを以下に記します。

・悪性腫瘍(早期胃がんを除く全てのがん)
・てんかん(難治性部分てんかんで外科切除が必要とされる場合)
・心疾患 (虚血性心疾患による心不全における心筋組織のバイアビリティ診断、
 又は心臓サルコイドーシスにおける炎症部位の診断が必要とされる場合)
・大型血管炎(高安血管炎等と巨細胞性動脈炎において、他の検査で病変の局在又は
 活動性の診断がつかない場合)
Q08. がんPET検査は注射後すぐに検査できないのはどうしてですか?
A.
静脈注射した薬剤はゆっくりと全身に行き渡るため、注射後すぐに検査を行っても診断に寄与する画像は得られません。このため“待機室”で1時間程度お休みいただきます。
Q09. PET検査の直前に排尿を指示されるのはどうしてですか?
A.
注射した薬剤は99%尿から排泄されます。尿が貯まった状態は放射能濃度が高く、膀胱が膨らんだ状態であるため、画像上のエラーや骨盤内の診断能を低下させます。 このため原則としてPET検査の直前には排尿をお願いしております。
Q10. PET検査はどれくらいの時間がかかるの?
A.
検査のみですと撮影を行う範囲にもよりますが25分~30分程度かかります。来院頂いてからですと約3時間程度お時間をいただいております。
※複数の検査、追加検査がある場合はこの限りではありません。
Q11. PET検査はどうして検査中動いてはいけないの?
A.
現在ほとんどのPET装置はCT装置と一体化になったPET/CT装置が主流でありPET検査に移行する前にCTの撮影を行います。これはPET画像を作成するために必要な情報を得るためで、CTと情報が異なるとコンピュータが計算を十分に行えず画像欠損がおこり、正確な画像診断が行えなくなります。

<PET/CT装置のメリット>
PET検査とCT検査が一体化した装置で行うことによって時間的、位置的ズレを最小限にできるため、高精度に薬剤の集積の位置や広がりを確認できます。 融合画像(Fusion Image)も簡単に作成でき(図.5)分かりやすく視覚的に確認できます。 がん治療の方針決定や、治療の効果判定、再発や転移の診断に有用な検査とされています。
Q12. PET検査を行えば他の検査は必要ないの?
A.
PET検査は人体の代謝情報を画像化しているため、がん細胞に特異的に取り込みが起きるわけではありません。脳、肝臓、腎臓と薬剤の排泄経路である尿管、膀胱へは生理的に集まりますし、炎症部位、細菌感染部位、褐色脂肪細胞などにも取り込まれます。これまで述べてきたように、PET検査が全てのがんにおいて万能ではなく、PET検査を受ければどんな“がん”でも発見できるというものではありません。図.6に各部位において併用することをお勧めする検査を示します。以上より、PET検査を含む、診断、治療の決定において複数の検査を併用し総合的診断を行うことが不可欠であり、どの医療機関でも1つの検査で確定診断をすることはありません。



Q13. PET検査はどうしたら受けられる?
A.
【保険診療の場合】
PET検査の保険適用には「早期胃がんを除く悪性腫瘍の病期診断又は、転移・再発の診断」という条件があります。PET検査を受ける前に画像診断(CT・MRI・エコー検査)や内視鏡検査などが必要です。
血液検査のみでは保険適応とはなりません。(その場合は全額自己負担となります。) かかりつけ医様とご相談のうえ PET/CT検査依頼書の作成をしていただき、ご予約をお願いします。

【保険診療外の場合】
健康診断として検査を受けられる場合は、上記諸検査は不要です。お電話にて、当院へお申し込み下さい。
Q14. PET検査を即日受けることはできますか?
A.
当院の検査は、原則として全て予約制です。PET検査に関しては使用する薬剤を当日予約人数分の製造を行うため、即日来院いただいても検査は受けられません。
Q15. なぜ検査前に食事をしてはいけないの?
A.
PET検査には、ブドウ糖をベースとした「ブドウ糖類似体」という薬剤を用いています。この薬剤は体内でブドウ糖と同様の代謝をするため、食事後の血糖の高い状態では、目的の細胞に薬剤が取り込まれず、診断能が低下します。同様の理由で、ジュースや飴などの糖分を含む食べ物・飲み物も禁止しております。水・お茶は問題ありません。食事をした状態で来院された場合は、4時間程度施設内でお待ちいただくか(土曜日除く)、検査日を変更させていただきます。お昼12時以降の検査の方は朝の7時までに軽食をすませてください。
Q16. 常用している薬は飲んでも検査に問題はないの? 
A.
原則として糖尿病の患者さんにおかれましては検査当日の、インスリン注射、経口薬は中止となります。しかし、薬剤の性質上中止できないお薬もございますので、不明な場合は、ご本人様もしくは、担当医様より当施設へご連絡ください。 その他の常用薬に関しては飲んで頂いて問題ありませんが、下剤については、検査当日は控えてください。(検査時間が長いため)
Q17. どうしてPET検査前日の運動・マッサージなどをしてはいけないの?
A.
運動やマッサージをすると薬剤が筋肉組織に取り込まれ正確な診断が難しくなります。
Q18. 小さい子供がいるのですがPET検査後一緒にいても大丈夫ですか?
A.
PET検査を受けられた患者さんの体からは微量ながら放射線が出ています。念のため、約12時間は、放射線の感受性の高い小さなお子様への密接な接触は避けて下さい。
授乳中の患者様におかれましては、母乳内に検査薬剤が分泌されることはほとんど無いと言われていますが、授乳中は一般的にPET検査を行わないことが望ましいです。 PET検査の必要性が高く検査施行する場合は、検査後の授乳中止期間を24時間程度設けることが望ましく、また、検査終了後最初の母乳は一度搾乳し処分することで乳児への被ばくを避けることができます。 検査前に搾乳し、保存していた母乳を“哺乳瓶で飲ませてもらうこと”をお勧めします。
Q19. 生理中ですが検査を受けても大丈夫ですか?
A.
検査に支障はありませんが、子宮内膜に機能的に薬剤が集まることが知られています。婦人科領域の疾患が疑われる場合は、生理終了後10日以内の検査が望ましいとされています。 問診票にも記入欄がございますので現在の状態を正しくご記入下さい。
Q20. “がんのPET検診”の有効性はどのくらいあるの?
A.
がん検診におけるPET検査の有効性については「日本核医学会 FDG-PET検診ガイドライン」に下記の様な記載があり、約0.5%~2.3%程度となっております。 また現在、認識の違いに差はあるものの「がん検診のPET検査の有用性」に疑問視する声も出てきているのが現状です。

FDG-PET癌検診の積極的な対象は中・高年者(特に50歳以上)が望ましい。全国調査の結果では、年代別の癌発見率は10-39歳(0.54%)、40-49歳(0.66%)、50-59歳(0.97%)、60-69歳(1.43%)、70-99歳(2.31%)であり、50、60代の受検者が61%を占め、50歳以上の受診推奨を裏づける。ただし、遺伝的に高い発癌リスクを有する者はこの限りではない。
癌の家族歴、喫煙などの危険因子を有するハイリスク群に重点的に受診を勧める。 この検診は費用を全額自己負担する人間ドックの形態をとるが、健保組合や共済組合などの保険者や地方自治体との契約は、癌検診についての十分な理解を得て行う。
日本核医学学会 FDG-PET 検診ガイドライン
Q21. PET/CT検査の被ばく線量は大丈夫なの?
A.
PET検査での被ばく線量は約3.5mSv(ミリシーベルト)程度であり、PET/CT検査の場合であっても、約8.5mSv~18mSv程度の被ばく線量です。この被ばく線量では、急性の放射線障害が起きる可能性はありません。 放射線による発がんに関しては世界中で様々な仮説が存在しますが、確定的影響(放射線被ばくにより発がんが確定しているもの)はとても大きな放射線量であり、検査で用いる放射線量では年齢による考慮も必要ですが、まず起こることはありません。 PET/CT検査前後に他院での放射線を用いた検査がある方は一度ご相談下さい。
もっと詳しく知りたい方へ
Q22. 検査費用はいくら?
A.
かかりつけ医様の依頼内容(追加の検査等)により変動しますが、保険適応の場合、PET検査のみで約30,000円(3割負担として)です。申し訳ありませんが、クレジットカードでのお支払いは出来ません。
Q23. PET検査とCT検査は何がちがうのですか?
A.
簡単に述べますと、CT検査は体内臓器の形体を画像化し形の異常を診断するのに対し、PET検査はブドウ糖代謝などの機能を画像化し臨床上の異常を見つける検査で、臓器の形だけでは判断つかないときに、働きをみることで診断精度をあげる検査です。
Q24. PET検査は付き添いが必要ですか?
A.
基本的には必要ありませんが、お一人での着替え等に支障のある方については、付き添いをお願い致します。
Q25. PET検査って何の略?
A.
PETは、Positron Emisson Tomography(ポジトロン・エミッション・トモグラフィー)の略で、日本語では「陽電子放射断層撮影」と訳します。 陽電子(ポジトロン)を放出する放射性核種で標識した薬剤を静脈から注入し、全身の細胞の活動状態を画像化する撮影法を指します。
Q26. 支払いにクレジットカードは使えるの?
A.
保険診療の方は現金のみのお支払いとなります。クレジットカードでのお支払いは出来ません。ご了承下さい。
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